2019.01.17
離婚の話が持ち上がったら、確認してほしいこと
離婚後、特にトラブルになりやすいのが不動産に関する財産分与の問題です。住宅ローンは残債額が何千万単位と高額であることが多く、その処理について紛争の火種になることがあります。
「売却すれば、問題は解決するのでは?」
新築で購入していたとしても、少しでも住めば中古物件となります。そのため、一気に価値が下がり、売却をしたとしても住宅ローンが残ってしまう、という状況があり得ます。
このように、住宅ローンが物件価値(時価)をオーバーしていることをオーバーローン、債務超過といいます。この場合であっても、ちょっとでも残債額が減るのなら・・・と不動産を売却すると、売却代金で賄うことが出来なかった住宅ローンの残債は一括で返済しなければなりません。このようなケースでは、住宅ローンが原因で破産しなければならない状況へと進んでしまう可能性があるのです。
「離婚が破産につながる原因のほとんどが住宅ローン!」というのはこれが原因です。
「離婚後に不動産トラブルに巻き込まれないためには、まずどうしたらいいの!?!?」
まずは、不動産に関する問題を冷静に把握、整理しなければなりません。
主に確認すべきチェック項目は次の通りとなりますので皆さんも確認してみましょう!
- □ 不動産の取得時期はいつ?
- □ 不動産の購入時の金額は?
- □ 不動産を購入時に頭金はあったか?頭金があればどこから支払った?
- □ 土地・建物は共有名義?単独名義?
- □ 担保権(抵当権や差押え)は設定されている?
- □ 現在の住宅ローンの残高は?
- □ 住宅ローンに連帯保証人はいる?
- □ 住宅ローンで連帯債務者はいる?
- □ 住宅ローンはいつ完済予定?
- □ 不動産の現在の査定額はいくら?
いかがでしたでしょうか。きちんと把握しておくべきことがたくさんありますね。
不動産の権利関係等の詳細は、法務局で不動産の登記簿謄本を取得して調べることができます。しかし、ここで注意してほしいことが、連帯債務者は登記簿謄本に記載されますが、連帯保証人は登記簿謄本に記載されません!住宅ローンを借り入れている金融機関で借入状況と合わせて契約内容を確認してください。
売却の予定があるのであれば、不動産業者に土地・建物の査定をしてもらい、あらかじめ資産価値を把握しておくことも大切です。
マイホームを手に入れられる喜びでいっぱいで、大事な権利関係などを十分に把握していない方もいらっしゃるかもしれません。しかし、離婚後、不動産トラブルに巻き込まれないためにも、後回しになりがちな不動産に関する問題を冷静に把握、整理するためにも、権利関係、不動産の内容をしっかり認識しておきましょう。
離婚後の不動産トラブルでお困りの方、菰田総合法律事務所へぜひご相談ください。
プライバシーは厳守します。博多・那珂川に各オフィスがあるので、お住まいや職場に近いオフィスで相談可能です。
まずはお気軽に菰田法律事務所までお問い合わせください。
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