2019.01.18
養育費とはわけが違う!破産のリスクが一気に高まるローン残債問題!!
離婚の話が持ち上がった時、親権や養育費、慰謝料について優先的に協議がなされ、不動産についての問題は後回しになりがちです。
預貯金や車、家財などの財産分与については、分与した時点で終わりますし、慰謝料や養育費については、話し合いで双方が納得していれば、分割で支払っていくことも可能です。
しかし、住宅ローンについては、契約している相手が「金融機関」です。金融機関は、自宅のローンであればきちんと返済がなされるであろうとの前提で特別に低金利での貸付を行っています。返済が滞ったり、約款違反があると一括で返済を請求されてしまいます。
例えば、離婚し、家を出た夫が住宅ローンを返済しつづけ、連帯保証人である妻が自宅に住み続けている場合を考えてみましょう。
この場合、元夫がローンの返済ができなくなると、金融機関は元夫に対して一括返済を求めます。しかし、元夫が返済できないとなれば、次に請求が来るのは自宅に住んでいる連帯保証人である元妻です。当然、金融機関は元妻にも一括返済で請求します。
住宅ローンを組んでいる、ということは自宅に抵当権が設定されているでしょうから、返済に対応できない場合、金融機関が抵当権を実行するため自宅は競売にかけられます。自宅が競売にかけられ売却代金が住宅ローンに充当されても、住宅ローンの完済に至るケースは少なく、住宅ローンの残金を返済する資力が無いために自己破産に陥るケースは多々あります。
離婚後、新しくスタートさせた生活を壊さないためにも、住宅ローンの借り入れをしている金融機関で契約内容を確認することが大切です。
借り換えなどで契約内容がかわっていることもあります。もう一度、契約書類を一式、必ず確認してください!
今、誰が、どのくらい債務を負っているのか、しっかり確認し認識すること。
これが離婚後、不動産トラブルに巻き込まれないためにも、自己破産してしまう状況に陥らないためにも大切なことです。
共有名義の不動産について相談したい、ローンがまだ残っている…という方は、菰田総合法律事務所へ!
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